『ポーの一族』(再見) ゴンドラでは・・・

当日券を並んで買って、2階席から見た。実を言えばこの2日前に7時から並んでも満席だったため、早朝から並び直したのだ。その日はBlue-rayの発売日だったのでそれだけ買って帰宅した。

 

注目は第二幕の 第12場「時を超えて」ゴンドラ上のシーンだ。

Blu-rayではエドガーはアランと共に、静かな笑みを浮かべていた。
ぼくが今日、劇場で目にしたのは、悲しげな表情で歌うエドガーだった。
リーベルの行き先をアランに問う声も、劇場では寂しげな表情で語られた。

収録は宝塚劇場公演で1月19日。ぼくが見たのは東京劇場で3月22日。
『思いを遂げて伴侶を得たエドガー』という表現が、より悲しみをたたえたものに変わっていったように見える。
原作のエドガーの魅力と明日海りおの表現力を考えれば、時を超えていく二人が笑顔を見せる前者もいい。
だが後者を見てしまうと、もっと良く感じる。一度きりのこの舞台でだけ、エドガーと出会うぼくらにはその方が良く見える。それがわかってよかった。
劇場で生で見る恩恵は、気付きをもたらしてくれることだ。医師クリフォードとエドガーの問答も、色々な示唆を感じたので後日まとめたい。