Entries from 2018-05-01 to 1 month

『エリザベート』(2016 宙組)を見て 

25日に花組の博多公演『あかねさす紫の花』『Sante!』をライブビューイングで見にいきました。生の舞台を映画館で見るのも悪くないけど、レビューの時のミラーボールの光と周囲の拍手の迫力と一体感は劇場ならではの特典だと感じました。『あかねさす~』は…

②ディア・ハンター(The Deer Hunter 1978年) 

ご存知名作、ディアハンター。久しぶりに見返してしまったので。ロバート・デニーロ主演。クリストファー・ウォーケン助演。3時間の大長編です。 ベトナム戦争と帰還兵を描いた映画だといわれているが、いま見てもまったく古びてはいない。 映画の前半は、退…

①ディア・ハンター(The Deer Hunter 1978年) 

1970年代、ベトナム、ハノイ。米国との戦争の傷跡と混乱が極まる街の無法が、命がけのロシアンルーレットを見世物にする賭博場で臨界点を迎えていた。『時間がないんだ』テーブル越しにマイケルが語りかけた。ここから脱出するために目の前の男を迎えにきた…

②Happy! (2018年 Netflix)

ニックとハッピーは、ブルーのようなスラム街を体現する悪徳との対決をしなければならない。一人では立ち向かえないそれに、二人で立ち向かうための試練を超えていくのが5話と6話のラストシーンだ。その場面を見ると、よごれている心でも清らかに燃えあがれ…

①Happy! (2018年 Netflix)

よごれた大人が童心にかえるには、アル中になるか死にかけるしかない。悔い改めればなんとかなるというわけではなく、そうするとイマジナリーフレンド(Imaginary friend)ーー「if」が見えるようになるということだ。『Happy! 』はおなじみNetflixオリジナル…

②トーマの心臓

傷つけられた肉体と魂が、愛することも愛されることも諦めていた。 そんなユリスモールの中でトーマの言葉がこだまする。 『それでは死んだまま生きるようではないか。さみしすぎるではないか』 自分の苦痛の扱いに他人が抗議することほど鼻白むことはない。…

①トーマの心臓

「トーマの心臓」は、1974年発表の萩尾望都先生の漫画作品です。舞台はドイツのシュロッターベッツ。ギムナジウム、寄宿学校で少年達の送る集団生活が描かれる。主人公は愛する母親を名前で呼ぶように育てられた、奔放な少年であるエーリク。母の再婚により…

②ポーの一族について

第2回 「バンパネラ」は何のために存在するのか? 前回は「バンパネラ、ポーの一族は誰の手によって生み出された存在なのか」という問いで終わりました。 それを考えるために、ポーの一族の物語の骨子を確認してみましょう。『捨て子』である主人公エドガー…

①ポーの一族について

これから、ポーの一族の話をしていきたいと思います。漫画と舞台の両方を見て、新しく感じたことや考えたことが中心になると思います。語りたいことが多くあるので、テーマやジャンル別に何回かに渡って書いてみるつもりです。どこから読んでも分かるように…